アクションンラーニングは、アクション(行動)からラーニング(学習)を行う手法です。この手法を用いることにより、実務を通じたリーダー育成、組織開発を効果的に行うとともに、イノベーティブな問題解決が行えます。

アクションラーニングとは?

アクションラーニングは、現実の重要かつ複雑な問題や課題を解決する手法として普及してきました。世界中の多くの企業で、新製品開発、新サービス提供、コスト削減、生産の効率化、顧客開拓、サービスの質の改善、組織文化変革の手法として実績を上げています。

グループが現実の問題解決を図り、実際に行動と振り返りを実践する中で、個人とチームの学習を促進させる問題解決・チーム学習手法です

アクションラーニングによる学習は何らかの架空の題材による学習ではなく、現実の問題に対して行います。解決策を検討・決定・行動し、その行動(アクション)から学習(ラーニング)します。このサイクルを回すことにより、学習が促進され、問題解決力が向上してゆきます。

(コルブの経験学習サイクル)

また、アクションラーニングは重要かつ複雑な問題を解決するとともに、最小限のコストで、個人・グループ・組織の能力を開発できることが特徴となっています。

実際、アクションラーニングは、リーダーシップ開発、チームビルディング、組織能力の向上などに、世界中の多くの企業が取り入れています。

小グループが現実の問題を解決する中で行動し、個人、グループ、組織が学習してゆくプロセスがアクションラーニングです。

アクションラーニングの効用

1.イノベーティブな問題解決力向上

場に出ている案を検討しベストを採用するのではなく、それぞれの案を尊重し、その本質を探り、全員の同意をとりながら慎重に解決案を導くことにより、イノベーティブな案を導き出すします。
また、アクションラーニングでは、複眼思考、システム思考といった多様な観点からの思考力上します。

 

 

2.個人の能力向上

学びを得ることを繰り返すうち、学習する姿勢が出来、自ら考え行動ができるよう個人の能力が向上します。

3.新しいタイプのリーダー育成

価値観が多様化し、未来が不透明な時代では、上司の価値観で部下を育成するモデルでは、組織としての生き残りや成長が望めません。新しい時代に向けて、チームでの対話をベースとした支援型リーダーの育成を行います。

4.自律型チーム育成

アクションとラーニングの繰り返しにより、チームが自ら学び、自ら考え、自ら行動するチームが育成されます。

5.活気ある風土・学習する組織

アクションラーニングにより個人が尊重され、チームの関係性が良好に保たれ、対話によるイノベーションが促進されるような活気ある風土、そして、学習し成長する組織が形成されます。

WIALモデルアクションラーニング

アクションラーニングは、レグ・レバンスが1930年代から開発し、雛形を作成; イギリス、ヨーロッパ各地で主にミドルマネージャーの能力開発の手法として用いられて以来、世界に広まり多くの企業が導入し成果をあげています。その中でいくつかのモデルが生み出されましたが、私たちはジョージワシントン大学大学院のDr.マーコードが生み出した「WIALモデル」を採用しています。

このWIALモデルでは、以下の6つの要素を取り上げています

1.課題/問題

問題は重要かつ緊急度が高く、解決に際してはグループに責任を持たせる必要があります。グループに学習の機会を与えさせることで、個人、グループ、組織の能力を向上させる機会を提供します。

2.グループ・チーム

理想的には4~8人で構成され、問題・課題に取り組みます。解決にあたっては斬新な見方、考え方がカギとなりますので、メンバーのバックグラウンドは多様であることが望ましいです。

3.質問会議(質問と振り返り)

アクションラーニングでは、メンバーに意見を述べさせる事よりも質問と振り返り(リフレクション)を重視します。正しい答えよりも適切な質問、何を知ってるかでなく何を知らないかに焦点を当てます。効果的な解決策は有効な質問によって生み出されるからです。
質問はグループの対話と結束を生み出し、革新的なシステム思考を促し、学習成果を向上させます。

4.行動

アクションラーニングは問題の解決策を考え出すとともに、解決のために実際に行動することを求めます。行動は学習を促します。行動はリフレクションの重要な要素です。
アクションラーニングでは、問題を再定義し、目標を設定し、解決策を絞り込み、その解決策に沿って行動を起こします。

5.学習に対するコミットメント

問題解決はグループに直接的で短期的な利益をもたらします。アクションラーニングにおける学習の利点は、短期的な問題解決という以上に、組織にとって非常に大きい戦略的価値を生み出します。
したがってアクションラーニングは問題解決と個人・グループ・組織の能力開発の双方に等しく価値を置いています。グループの能力が上がれば上がるほど、意思決定と行動が効率的に行われるようになります。

6.ALコーチ

学習を促し、問題を解決するためには、グループの支援役であるコーチの存在が重要になります。ALコーチは質問会議で、何を学習し、どのようにして問題が解決するかをメンバーに考えさせます。

質問のメリット

質問中心に会議を行うことは、問題解決、チームビルディング、リーダーシップ開発、学習意欲の4つの利益を生み出します。

1.問題解決

アクションラーニングでは、質問は単に回答を探すものではなく、質問の中身を理解し、それに答える事で考えを深耕させるものであると考えます。質問とリフレクションは、メンバー全員が協働しているという気を起こさせてくれます。

質問に答える事で、グループは整合性と矛盾に気づきます。質問に答える事で自分の考えを徹底的に論じさせ、自分で抱え込んだら手にできないであろう明快さや洞察を引き出します。

2.チームビルディング

コミュニケーションの基本形が質問である場合、誰か一人がその議論を支配することは困難になります。質問をしたり、答えたりという相互関係の中でのみ議論に参加できることになります。

質問にはグループの結束力を強める力があります。質問が即中心となり、質問をした人や答えた人よりも、質問そのものに焦点が移るからです。

問題をグループ全員の者として取り組み、解決策を模索してゆくとき、共同体意識や一体感が強まります。

メンバーがグループとして、さまざまな質問を通して革新的な洞察を得、問題解決に携わる時、より強い絆やサポートが生まれてきます。

3.リーダーシップ開発

アクションラーニングでは誰もが質問のスキルを習得し、実践するための時間を得ます。ALコーチの指導の下、グループは質問の質とその影響を学習します。適切な質問をすることの重要性を体感し、質問は他社への思いやりや感情移入の能力をあらわします。そして質問はどんな熱心な勧誘より人を動機付けます。

質問は我々自身と周囲の人々の学習を促し、成長させます。質問をする能力と質問の影響力はリーダーにとって価値あるものになります。

4.学習意欲

質問という行為は人間の脳のシナプス(神経細胞相互間の接合部)に生理的な衝撃を与え、シナプスはより拡大し、より結合します。つまり質問をし、それに答える事により、より脳に強く刻み込まれます。

アクションラーニングでは問題の直接的な原因や有効な解決策だけでなく根本的な原因や解決策(ダブルループ学習)それらの原因や解決策を生み出している文化や思考(トリプルループ学習)をも探り出します。

そして質問がメンバー全員の学習に対する心理的な側面に寄与し、問題解決を成功に導きます。

当社のアクションラーニング

当社は、NPO法人日本アクションラーニング協会の指導を受け、WIAL認定ALコーチが社内のアクションラーニング導入を行っています。

アクションラーニングの普及とネットワークの構築

また、同協会のサポートの下、北陸の各企業へアクションラーニングの紹介と導入推進を行っています。狙いは地域内のアクションラーニング企業ネットワークの構築です。自社単独だけでなく仲間と学びあうことにより多様性が増し、新たな気づきや深い学びを得ることができとともに、イノベーティブな問題解決の可能性が高まるからです。そして会社を取り巻く環境レベルでのイノベーションの可能性が高まるからです。

アクションラーニングについてもっと詳しく知りたい、または、興味のある方は遠慮なくご連絡ください。